ゲームで遊ぶとき、単に決められたルールに従ってキャラクターを動かすだけでは物足りないという人は多いでしょう。そこで、プレイヤーの知性が試されるようなゲームに挑戦してみてはいかがでしょうか。
たとえば、単に指先の反射神経を競うだけでなく、戦略を練って相手を打ち負かすストラテジーゲームは、プレイヤーの頭脳を試します。特に、相手の表情は見えなくとも、ベットパターンや意思決定から相手の持ち札や心理を読み解くポーカー オンラインのような対人ゲームは、高度な分析力と洞察力が試される知的な対決といえるでしょう。こうした頭を使うゲームは、自身の頭をフル回転させて挑むことで、クリアした時の達成感が何倍にも膨れ上がるのが魅力。だからこそ、一度この頭脳戦の面白さを知ると病みつきになるプレイヤーも少なくありません。
そして、ストラテジーゲームには古典ボードゲームのチェスから、じっくり考えるターン制RPG、デッキを構築して戦うカードゲーム、そして最後の一人を目指すバトルロイヤルに至るまで、さまざまなジャンルが存在。どのゲームも、私たちに高度な戦略思考を要求します。
本記事では、これら頭脳を酷使するゲームの魅力に迫り、その奥深い戦略性を探っていきます。
チェスで究極の頭脳戦を楽しむ
日本では囲碁や将棋が有名ですが、チェスもそれに劣らず奥深い戦略性を持つボードゲームとして世界中で愛されています。その奥深い戦略性から頭脳ゲームの代表格とも称されるほどです。
シンプルなルールながら、駒の動きを把握し、相手の先の先まで読む高度な思考力が求められます。キングへのチェックメイトを狙い合う対局は、まさに相手との頭脳戦と言えるでしょう。
たとえば、序盤にあえて駒を犠牲にしてでも長期的な優位を築く「ギャンビット」と呼ばれる戦法があるように、目先の一手ではなく盤面全体を見据えた判断が勝敗を左右します。近年、Netflixにて「クイーンズ・ギャンビット」というアメリカのドラマが世界中で話題を呼びましたが、まさにこの戦法がタイトル名の由来となっています。
そして、チェスでの対戦中は一手のミスが命取りになるため、集中力と先見性が試されます。練り上げた作戦通りに相手をチェックメイトできたときの爽快感は格別でしょう。長年にわたり遊び続けられるのも、シンプルさの中に無限の戦略が存在するチェスならではの魅力です。また、数世紀にわたり親しまれてきたチェスは、現代でも世界大会やオンライン対戦が盛んに行われています。近年はAI(人工知能)が人間の王者を打ち破ったことでも話題となり、その戦略性の奥深さが改めて注目されています。
ターン制RPGで知略を試す
アクション重視のゲームとは異なり、ポケモンシリーズが代表するようなターン制で進行するRPGでは、自分の順番にじっくり戦略を練ることができます。行動決定まで時間制限がないため、状況をじっくり分析して最善策を考えることができるのです。素早い反射神経よりも、次の展開を予測する計画性や思考力がものを言うため、頭を使った戦略プレイを存分に楽しむことができます。
たとえば、任天堂のファイアーエムブレムのようなターン制シミュレーションRPGでは、自軍フェイズで味方ユニットを動かし終えると、続く敵フェイズで容赦ない反撃が飛んできます。一手の配置ミスが致命傷になりかねないため、味方キャラの能力や敵の射程を考慮した綿密な計画が必要です。
逆に言えば、練り上げた戦法が見事にハマって難局を乗り切れたときの達成感は大きく、計画勝ちした喜びを味わえるでしょう。自分のペースで思考を巡らせ、戦略どおりに物事が進む快感こそ、ターン制RPGの醍醐味なのです。
また、RPGではキャラクターの育成方針やスキル選択にも戦略性が問われます。誰をどのように強化するか、どの能力を伸ばすかによって戦い方が変わり、自分なりの攻略スタイルを作り上げる楽しさもあります。
たとえば、強敵とのボス戦では序盤に強力な必殺技を放つか温存するか、回復アイテムをいつ使うかなど、一つの判断で生死が分かれる緊張感があります。綿密に練った戦略でピンチを乗り切れたときは、知略が奏功した爽快な瞬間と言えるでしょう。
さらに、近年のターン制RPGでは伝統的なコマンド選択式だけでなく、グリッド上の位置取りが重要なSRPGや、行動順を操作して有利に戦うアクティブタイムバトルなど、さまざまなシステムが発展しています。これらは単なる数値の高低勝負ではなく、地形効果や属性相性、スピード管理など複雑な要素が絡み合う立体的な思考を要求するため、シンプルながらも奥深い戦略的満足感をプレイヤーに提供しています。
ストラテジーカードゲームで一手先を読む
1990年代に登場したマジック:ザ・ギャザリング以来、トレーディングカードゲームは戦略ゲームの一大ジャンルとなりました。近年では、ハースストーンやシャドウバースなどのデジタルカードゲームも人気を博しています。
こうしたカードゲームでは、数百種類のカードから自分だけのデッキを構築し、ターンごとにカードをプレイして対戦相手と戦います。場に出せるカードは手札に依存し運の要素もありますが、その不確実性こそが戦略の妙味を生み出しているとも言えます。時には最後の1枚の引きが勝敗を決することもあり、運と戦略が交錯するスリルもカードゲームならではでしょう。
そして、プレイヤーは自分のデッキの強みを活かしつつ、相手の狙いを予測して一手先を読まなければなりません。戦況を左右する戦略要素は多岐にわたり、たとえばカードの組み合わせを工夫して強力なデッキを作り上げる「デッキ構築の戦略」、手札枚数のような有限資源を無駄なく使う判断力「リソース管理」、相手の手札や次の一手を予測して動く「読み合い・心理戦」があります。
こうした戦略カードゲームは、近年ではeスポーツとして世界大会が開催されるほど盛り上がりを見せ、トッププレイヤーたちが賞金を懸けて熾烈な頭脳戦を繰り広げています。プロの大会でも、プレイヤー同士がお互いの出方を探り合う心理戦を展開します。
実際、ハースストーンのトップランカー同士の試合では、公開されたデッキ情報を記憶し、使用済みのカードから残りの手札を推理するといったポーカーを高度化させたような凄まじいレベルの読み合いが繰り広げられます。顔の見えないオンライン対戦でも相手の思考を読む頭脳戦が熱いのは、カードゲームならではの醍醐味と言えるでしょう。
特筆すべきは、これらのデジタルカードゲームが、リーグ・オブ・レジェンドやDOTA2などの人気オンライン競技ゲームと同様に、相手の思考パターンを読み解く深い戦略性を備えていることです。一見すると異なるジャンルでありながら、相手の行動から次の動きを予測し、それに合わせた対応策を素早く構築するという知的挑戦は共通しています。
たとえば、ハースストーンでは相手のリソース管理や使用済みカードから残りの手札を推測し、対戦型MOBAゲームではマップ上の相手の動きから次の集団戦の可能性を予測するなど、目に見えない情報から状況を読み解く能力が勝敗を分けるのです。
バトルロイヤルで瞬時の状況判断を制する
フォートナイトやPUBG、Apex Legendsに代表されるバトルロイヤルゲームでは、数十~百人規模のプレイヤーが広大なマップで生き残りを賭けて戦います。シューティングの腕前だけでなく、どこに降下するか、どの戦闘を避けどの戦闘を挑むか、といった戦略的な判断が勝敗を分けます。
鍵となる戦術は複数あり、たとえば激戦区を避けて安全に序盤を生き延びるか、豊富な物資を求めてあえて危険地帯に降り立つかといった「降下地点の選択」、武器や防具、回復アイテムを効率よく集め、万全な戦闘への備えを行う「物資の収集」があります。
他にも、不利な戦いは避けたり、逆に強力な装備を得るため敢えてリスクを取るような「戦闘の判断」、安全エリアの縮小に合わせ、早めに有利な地点へ移動してポジションを確保するような「移動戦略」も、勝敗に大きく左右するでしょう。
バトルロイヤルは「最後まで生き残った者が勝ち」という性質上、極力敵と戦わず漁夫の利を狙うのも立派な戦略かもしれません。
また、チーム戦では仲間との連携も戦略の一部です。おとり役と狙撃役に役割を分担したり、クロスファイアの陣形で敵を挟み撃ちにしたりと、協力して戦術を練ることで生存率を高められます。地形やセーフゾーンの位置は毎回変化するため、同じ展開は二度となく、定石が通用しないのもこのジャンルの特徴です。経験を積むほど瞬時の状況判断力が研ぎ澄まされ、自分なりの勝ちパターンを見出していけるでしょう。
広大な戦場では運の要素も絡みますが、最後まで勝ち残るには状況判断力と戦術眼が不可欠。まさに瞬時の判断に知略を凝らす頭脳勝負といえるのではないでしょうか。
このように、チェスのように静かな盤上で先を読む勝負から、バトルロイヤルのように混沌とした戦場で瞬時に状況判断する戦いまで、求められるスキルは様々ですが、共通するのはいずれも知恵で相手を上回った者が勝者となることです。このように頭脳を駆使するゲームはジャンルを超えて存在し、遊ぶほどに思考力や戦略眼が磨かれていきます。ぜひ自分の好きなスタイルのゲームで、極上の頭脳戦を堪能してみてください。
コメント